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2016年08月08日

一項一号道路と市道と私道とシドウと公図の道。No.838

おかげ様です。
不動産コンサルティングマスターの村上哲也です。

仕事で、三つ四つぐらいのことが、全て重要で、全て緊急性をもっていて、いづれも完了させるには時間が不足と思われる状況に陥ったときには、身体が、とてつもない焦燥感で、身体がふわぁ〜と上昇する感覚に襲われませんか?
はい、私だけですね。


不動産屋さんも見落としていた事例です。
不動産の査定をする時には、通常、不動産の調査をします。
懸念材料があると、当然ながら、当該不動産の価額に反映されます。もちろん、マイナスに。リスクがある物件を高く買おうとする人はいません。

現況の道路は、復員4m以上あるアスファルト舗装された道です。
どこかが一部、4m未満でもなくて、綺麗に4m以上を満たした道路です。

14条地図の公図には「道」と記載があります。

ここまで見たら、大抵の業界の人は、建築基準法上の道路でいうと、一項一号であると想定すると思います。アマチュアの人は別ですよ。
もっと違うところから調査する項目はありますが。

ここで、不動産屋の人が経験上の感覚で、「どう考えても大丈夫」と認識して、まぁわざわざ、そうわざわざ、わざわざ調べることもないであろうと、わざわざ調べなくて、買主に、重要事項説明において、この道路は一項一号道路ですよと説明していたとしたら。
(;゜0゜)


答えは、この道路、現況が4m以上あり、尚且つ、公図でも道の表記ですが、実は、建築基準法上の道路ではない、いわゆる法外道路です。しかも市道認定はなくて、私道でした。
つまり、新築、建替のときには、建築基準法43条の但書き申請が必要です。
つまり、100パーセント新築、建替が可能ですよ、とは言い切れないのですね。
そんな土地を買いますか?
買いませんよね。

不動産屋さんの、そのわざわざ調べる行為、もう本当に大丈夫だよ、って思っていても、やっぱり、そのわざわざが必要なのです。
そうじゃないと、素人の買主に、とんでもない迷惑がかかります。
損害賠償ですよね。
裁判しても、100パーセント買主が勝ちます。不動産屋さんは、調査義務違反ですね。

しかしながら、見落としてしまいそうな現場です。
どう見ても一項一号道路です。

調査すれば、なんてことないのですが。
紐解いていくと、道路管理課では市道認定はない。
建築指導課のスタンスは市道認定がないと、どうしても、絶対的に法外判定だと。
法務局では、旧図をとってもなんのこっちゃさっぱりわからない明治時代の地図なので、マイラーをとると。
そしたら、公図には道の表記にもかかわらず、地番が10個ぐらい出てきました。つまり個人所有の土地であるよと。
そして、現在の一番新しい公図の道の表記にどうしてなってしまったのか?
その経緯は何なのか?
関係各所からのそれぞれのコメントをまとめると、地籍調査の時に、法務局が「まぁ道路やし、道でえんとちゃん!」って、公図に道という表記になったと思う、と。
かっるぅ〜!!!
まじか!(;゜0゜)

つまり、ぱっと見は、一項一号道路、市道で問題なし。
でも現実は、法外道路、私道で問題がありまくりと!(;゜0゜)


そして教訓。
やはり、改めて思ったのですが、ルーティンが重要であると。
ラグビーの五郎丸君や、イチロー君のルーティンと同じように、不動産屋さんも、どんなに、わかりやすい現場でも、不動産については、この宇宙で同じ対象不動産は絶対に存在しませんから、必ず!必ず!必ず!調査すべきなのです。
わざわざ。
わざわざ、調査すべきなのです。

ルーティンの調査が、ど素人の買主さんを守るのですよ。
まぁ、当たり前のことですが。


写真では、あんまりわかりづらいですが、とても綺麗な間接照明でした。
落ち着く。
 
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