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2016年05月16日

笑点と、日曜日の夕方のビール。 No.799

おかげ様です。
不動産コンサルティングマスターの村上哲也です。

そういえば、今週?、歌丸師匠が笑点辞めますよね。
正直、ものすごく、ハラハラ、ドキドキしています。一大事です。

何故か?

わたしが幼い頃、たぶん5歳ぐらいから、もしかしたら4歳ぐらいからかもしれませんが、日曜日の夕方には、笑点がありました。
思い出せ!と言われれば、きっと無数に思い出すことができるほど、様々な記憶が蘇ります。

わたしの父は、日曜日の夕方、必ずといっていいほど、笑点を観ていました。
そこで、わたしに、こう言うのです。
「これは、わしが、二十歳のときから、みよる」と。
また、あるときは、「この番組は、わしが二十歳で?、今昭和何年やから、えっ?何回や?」といいながら、電卓をたたいて、放送回数を計算してみて、長いことやっとるわ、と言いながら、晩酌をしていました。
実は、このくだりの話ですが、わたしと、わたしの家族は、おそらく数十回と、全く同じフレーズを聞かされています。好むと好まざるにかかわらず。
父は、こうも言っていました。
「昔、20代の時に、日曜日の夕方に食堂に入って、笑点をぼーっと見ながら、ビール飲みながら、メシ食ってると、あー、やっと休みやなぁ、って思ったわぁ」と。
家で、笑点を見ている父は、刺身か、豆腐か、焼き鳥か、海苔でチーズを巻いたか、とにかく、家族達よりはやく、つまみと一緒に、ビールを飲んでいました。
笑点なんか全く面白くもないわたしは、とりあえず得体の知れない、そのつまみが気になり、父に少しだけもらっていました。その時に、「泡だけぞ!泡だけ!」と言われながら、瓶のサッポロビールで注がれたグラスの上の、こんもりとした泡を舐めていました。不思議と、この苦さが、小さい子供のくせして、なんて美味いんだと、感心していました。だから、酒好きなのか?

笑点って、なんか、「悪」がありませんよね。ものごとを長いこと続けていると、いろんなことがあるのでしょうが、継続している笑点は、本当に凄いことだと思います。
その長い笑点の歴史の中で、父は「やっぱり、歌丸は、上手い」と、ところどころのポイントで、感心していました。やっぱり上手いんだと。だから、落語家は凄い賢いのだと。

父の休日と、ビールと、母が作る肴と、笑点と。

永遠って、ないのかもしれませんが。

笑点のひとつの節目を、無事に、今までやってきたように、いつもどおりに、父には、日曜日の夕方をやってもらいたいのです。無事に。さりげなく。

今でこそ不動産の仕事をしていますが、わたしが二十歳の頃は、不動産の営業をしている人は、ものすごい悪人で、ギラギラしていて、黒いスーツを着て、バカでアホなんじゃないのか?、というものすごい偏見をもっていました。その実際は全く知らないのに。無責任な偏見ですよね。

でも、今はなんとか不動産を継続しています。
そんな宅地建物取引主任者の資格でもとってみればと、こそっと勧めたのが、父でした。「でした」というほど、自分には記憶がないのですが、そうらしい。


たまに、妻と二人で、静かになった夜に一緒に飲みます。
写真は、ラフロイグのカスクのソーダ割です。この酒は美味い。



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